◆ありさ先生のマラウイ通信◆

青年海外協力隊28年度3次隊 マラウイの小学校で教員をする

6年生調理実習

1年生の算数テストと同じ日。ふたつ前のブログ。
気をとりなおして6年A組へ。
2日前から家に遊びにくる子どもたちが
「調理実習をするからぜったい来てね。」と言っていた、
楽しみにしている授業が10時からあるんだもの。
15分前には彼らの教室。木の下へ。
わくわく。
担任2人なのだが1人しか見あたらず。
さっきの1年A組だって、ほんとは担任2人だったんだから。
何も期待しない。
彼らは担当教科を分けていて、自分の担当以外の授業はどこかでおしゃべりしていることが大半だ。
「メルヴィス、調理実習見にきたよ!」
「Welcomeよー!よしお肉買いに行こう。」

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ヤギ肉を買う。ハエが尋常じゃない。

トマト、お米、オニオンなども買い、戻るともう授業開始時間をとうに過ぎている。
大変だ。と思ったら児童の姿がない。
家に材料や器具を取りに行ったり、枝を集めたりしてるらしい(完全に予想。)

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10時半。メルヴィスも家に帰る。
11時。児童にバウラー運ばせながら、いろいろ持って戻ってくる。
11時20分。なんかすごい遠くの方の木の下でみんな火をつけはじめる。
なにもなしに授業がはじまった。

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先生も

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子どもたちも

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もくもくと

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テキパキと

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クッキング。

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ご飯を炊いてトマトと卵を炒める班

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メイズを蒸す班

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メイズを火の中に放り込む班

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スパゲッティをこまかく折って

ご飯にまぜる班

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シマを作る班

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一度も児童のところに行かっただけはあり、先生の料理もできてきました!

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完成〜!

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料理ができると先生たちが

どこからともなく集まってくる。

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子どもが作ったものも

集めて食べる。

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パスタとご飯は混ぜて食べる。


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ご飯とヤギ肉


ごちそうさまでした。



8年生模擬試験

8年生の模擬試験
が3月15日から3日間行われました。

3月15日 英語 (8:00-10:15)
      Social and Religious studies (1:00-2:30)

3月16日 算数(8:00-10:00)
      Arts and Life skills (1:30-3:00)

3月17日 Primary Science(8:00-10:00)
      チェワ語(1:30-3:45)

1日目
8時から試験開始なのに15分前の様子。
何やら机と椅子を集め始めた。
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5分前 女子だけ並び始めた。
朝礼でうるさかったから女子だけやり直しさせられてるらしい。
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試験開始時間の様子
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違う教室
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6部屋に分かれての試験。
机と椅子があるのは2教室だけ。
あとの部屋は床に座っての試験。

「なあに?そのダンボールみんな持ってるけど、何に使うの?」
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「これ机だよ」
……なんだか胸が締めつけられた。
ダンボールもってきてない子に、ちぎって分けてあげる姿がいたるところでみられた。

そして驚いたのは、
ボディーチェックがあること!
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もちろん男性の先生が男子を
女性の先生が女子をチェックします。
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校長室から問題用紙を先生が持ってきて、
児童代表が皆の前で開封します。
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もちろんそこで数が足りなかったり
印刷ミスがあったり
ページが足りなかったり
試験が始まってからも常にバタバタしていました。


模擬試験の開始時刻と終了時刻を比較的近くに並んでいる4教室を周って調べてみると、
8:05-10:20,
8:20-10:35,
8:23-10:39,
8:25-10:45
こんな感じでした。ばらばら。。

試験中の様子
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フラフラしてると
ひとりの先生から
ありさ、今暇?お願いがあるんだけど、
試験を受けてる子どもが何人いるか数えてくれない?
模擬試験代全員払ってるか調べたいんだ。」

ちなみに8年生全員が1,200クワチャ事前に払っています。

急遽数えることに。。
6教室を2回ずつ数えると
300人。
27人は他の学校から来ているらしいので、うちの児童は273人。
お金を払ってる児童が270人らしいので3人がまだ払ってない!ということがわかりました。

試験中に白い紙を回し、
全員に名前を書かせる。
校長と副校長が一生懸命、払った児童のリストと
今日試験を受けている児童の名前を照らし合わせる。
出席番号や名前順、そもそもクラスでも別れてないリストなので
数時間かかってました。
とても効率が悪い。

1年生算数のテスト

朝いつも通りオフィスで出勤簿に名前と時間を書いていると
校長先生の机の横に大量のノートが。

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280冊入りが9箱。合計2520冊。
政府から児童への支給品だそう。
さてどうしたものか。3850人も児童がいるのに。

どうやって分けるのか興味あるから後で聞こうと思いながら、
7時半からの朝礼へ。

今日は1年生の算数が見たい気分だったので
1年A組の算数を担当している先生に声をかける。
「1時間目算数だからいいよ。でも今日はテストの日だから面白くないかも。」
「低学年のテスト見るの初めてだから見たいよ!」


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バシッ!と木の枝でドアを叩きながらの
1年A組さんすうのじゅぎょうがスタート。

先生は無言で4問 問題を黒板に書いた。

次に + - の記号を何と読むかみんなで確認。
先生「5たす1は」バシッ 児童「5たす1は」
先生「2たす2は」バシッ 児童「2たす2は」
先生「4ひく1は」バシッ 児童「4ひく1は」
先生「9ひく8は」バシッ 児童「9ひく8は」
(まだ数字を読めない子もいるんだなぁ。)
この流れを2回する。

そして3回目
先生「5たす1は6」バシッ 児童「5たす1は6」
先生「2たす2は4」バシッ 児童「2たす2は4」
先生「4ひく1は3」バシッ 児童「4ひく1は3」
先生「9ひく8は1」バシッ 児童「9ひく8は1」

 

答えーーーーー!言っちゃってるじゃん!
と衝撃を受ける。
ではノートに書きなさいと先生が言い、みんな書きはじめる。
ボロボロのノート。
トイレットペーパーの方がいくらかマシなんじゃないかというものもある。

 

「こんなノート作ってるの。大変だったのよ。これで点数を把握しているの。」と、
先生が
ノートを見せてくる。

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1から4の数字しか入ってなかったから4段階評価かと思ったら、
すべてのテストが4問だけだそう。
これをみて私は不安になった。

 


出席番号もなく名前順にも並んでいないことに気づいたから……。

 

15分後。。。
終わった人は来なさいと言ったらしく先生の前に列ができる。
(まぁ答えも口頭で確認したし、みんなできているでしょう)

 

1人目 f:id:haalinco:20170316020845j:plain

ほとんど正解できてない。

先生「名前は?」 児童「***。」
名前を数ページにわたって探す。

2人目 f:id:haalinco:20170316021303j:plain

またもや。

先生「名前は?」 児童「***。」
先生名前探す。探す。
そもそものノートに記載されてる名前が間違っていたりする。
書き直す。


3人目f:id:haalinco:20170316021428j:plain

先生「名前は?」 児童「***。」
先生名前探す。探す。探す。
みつからないので書き足す。

4人目、5人目、6人目……。

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先生がとうとう
うわーーーーーーっとなる。
「こんなの時間がいくらあっても終わらない!」
(そりゃそうだ。何年同じことやってるんだ)
一度児童を戻す。先生名前を10人くらい初めのページから呼ぶことにする。
呼ばれた子が先生の前に並ぶ。
しかし、呼ばれた順では並べていない。早く来た順である。
またひとりひとり名前を聞く。
しかし同じページから探すだけでよくなり、先生満足。
30人くらい終わってあと約190人分のところで、先生急に立ち上がり
「オフィスに呼ばれてるから、Arisa続き進めといて。」と一言。
えええええええええ!!!!!

だれも呼びに来てないじゃん!

去りゆく先生の腕を必死で掴み、
「むりむり!できない!チェワ語話せないし!
名前も呼べないし!こんなリストからじゃ探せない!」と言うと、
「じゃあ丸つけだけしててよ。」と振りほどき行ってしまった。

(丸つけだけならやろうじゃないか。その代わり、
先生のように間違ってる答えにぜったい丸はあげない。0点て書いてやる)

次の瞬間。子どもが押し寄せてきた。
360度全方面からノートを持った小さな手が伸びてくる。
1メートル以上先からも。私の手が届くわけもないのに。
そして、後ろの子が前の子を押すので、押し返したりして、
お互いに痛い思いをする。
餌を持っている人に群がる鳩のようだと思った。頭や肩、腕すべて鳩だらけ。

英語で「押すな!列をつくりなさい!」と言っても伝わらず、
チェワ語では「座りなさい!待ちなさい!」しか言えず、
日本語で怒鳴りまくりながら
なるべく私の近くにいるちゃんと待っていそうな子の手からノートを取り採点する。
答えを書いてない子も多い。式すら判別できない子もいる。
神様に誰もケガをしませんようにとだけ祈って、
表情や態度そして日本語で、怒っているということ
この状況はゆるされてないということを表現しながら続ける。
ときどき押されて私もよろける。


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ふらふらしながら半分くらい終わったかなと思っていると、
教室の後ろの方で私の周りとは別のトーンの騒ぎ声が聞こえた。
女の子と男の子が取っ組み合いの喧嘩をしている。
周りが楽しそうにはやし立てている。
女の子は毎日家に遊びにくる子だ。名前もわかる。
「ファニー!なにやっているの!やめなさい!」

今日一番の大声を出す。
214人のすべての児童が凍りついたと感じた。
私が足を出せば鳩の群れが割れ、道ができた。
右手に女の子の腕、左手に男の子の腕を掴み、無理やり引き離す。
2人とも泣いている。
そのまま強引にオフィスまで引っ張っていく。
10人弱の先生たちが話し合っているところに割って入る。
みんなどうしたのかと、ぎょっとした目で私を見る。
担任の前に2人を連れていき、
「彼らが喧嘩をしていました。私はチェワ語が分からないので、
なぜ喧嘩をしていたのか理由を聞いてください。」と言って私は教室に戻った。
少し空気がひんやりとしていた教室は、
丸つけが先ほどよりしやすいような気がした。

 

校庭が賑やかになってきて、児童がなにか訴えているのがわかった。
(そうか、休み時間にしたいのね。)
日本語で「どうぞ。休み時間にしましょう。」と言うと
子どもが校庭に向かってパーッと駆け出していく。
入り口でまた押し合い圧し合い。いざこざ。
時計を見ると1時間半が過ぎていた。

 

その後、
喧嘩の理由や彼らのストーリーは何だったのか
先生に聞くと、
「え?理由なんて知らない。」
そこに校庭で拾ったゴミを細い腕に抱えて先ほどの2人が戻ってきた。
(理由を聞かない大人がどこにいるんだ…!
この人、罰を与えただけだ……。)
もう衝撃で何も言えなかった。

 

オフィス(と言っても机と椅子が3セットあるだけ)で校長先生に
授業中に10人弱の先生たちで集まって、
そんなに大切な話があったのかと嫌味を言うと、
「政府から支給されたノートの分け方について話し合ってた。
5年生から8年生だけがもらうことにようやく決まってよかったよ。」と。
(そうですか。子どもより大切なことがこの国にはたくさんあるのね)
私はグッと飲み込んで、
似つかわしくない青空を見上げ大きく息をすった。

ねんどの授業

10:20からはじまった、
5年生のExpressing Artsを見学させてもらいました。

今日はねんどでポットをつくりますよー!
必要なものは 水
       ねんど
       棒
       カタツムリのから

こうしてつくります!先生がやってみせますね。
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10分たちました。

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20分たちました。。
子どもたちがだんだんうるさくなってくる。

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30分たちました。。。
砂やゴミを投げてあそびはじめる。


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やっと先生の見本が完成です!
ふう よかった!

ではグループになってつくりはじめましょう。

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だんだんかたちができてきました!

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じゃん!できた!
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できたひとは作品を前に持ってきてねー!
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子どもがつくりはじめてから
30分後。

終わりでーす!
まだのひとも前に持ってきなさーい!

終わりだって言ってるでしょ!座りなさい!
と、まだ手を洗ってる子を叩く。

最後に前に出て来てもらって
1番いい出来ばえのポットを選んでもらいます。

これが選ばれました。
このポットをつくったグループは?
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グループ名はなんですか?
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○○グループに拍手をしましょう!

そしてこの拍手までに流れを6回繰り返し、、

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11:50に授業がおわりました。

ねんどはすぐそこで取ってきたというので
どこが教えてもらいました。

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学校の中のいっかくでした。

トウモロコシの芯は黒板に書いてないのに棒としてつかったけれど、
結局、カタツムリのからは誰一人つかわなかったです。

笛をねんどでつくった強者もいて
ドロドロのねんどに口つけて
ぴーぴー鳴らしまくってました。